データ分析ポートフォリオ

公的データを使った分析の代表作15本。どの記事も、データ・コード・頑健性チェックを GitHub で公開しています。

松浦 孝征|数学修士・統計検定2級・基本情報技術者

損害保険会社の保険数理グループで統計解析を担当したあと、業務システムの開発(C#・SQL Server・Azure)に従事。現在はデータ分析の仕事に向けて、公的データの分析を継続的に公開しています。

得意なこと:因果推論(差の差・合成コントロール・DML)、時系列予測、ベイズモデル、人口・死亡率のモデル、SQL での集計と検算、レポートの設計。

因果推論・効果測定

F01
最低賃金の引き上げは、雇用を減らしたのか?

47都道府県・18年のデータで、引き上げ幅の違いを使って比べました。引き上げのあとに雇用が減った形跡は見えませんでした。

  • 差の差
  • イベントスタディ
  • 並べ替え検定
  • wild cluster bootstrap
F29
北陸新幹線の金沢延伸で、石川県の宿泊客はどれだけ増えたか?

合成コントロールとその発展形で推定すると、日本人の宿泊は約12%増えました。富山はほぼ0で、効果は地域によって違いました。

  • 合成コントロール
  • SDID
  • プラセボ検定
F16
保育所に通う子どもが増えた町で、女性は働きに出たのか?

80の条件を機械学習で取り除いて比べると、効果はプラスですが小さく、子ども1人あたり約0.06人でした。

  • ダブル機械学習(DML)
  • 交差適合
  • プラセボ

予測

F22
明日の電力需要はどこまで当てられるか?

東京エリアの6年半分を予測すると、LightGBM の誤差は2.2%で、「1週間前の同じ時刻」の4分の1でした。外れやすいのは猛暑よりお盆でした。

  • LightGBM
  • 時系列の交差検証
  • ベースライン比較
F03
地価を決めているのは何か?

全国2.6万地点を機械学習で読むと、効いていたのは駅までの距離より、周りの駅をどれだけの人が使っているかでした。場所で分けて検証すると、精度の見え方も変わります。

  • LightGBM
  • 空間ブロック交差検証
  • 特徴量の解釈
F119
予測した記事は、その後どれだけ当たったか?

過去の予測を、モデルが見ていないその後の実績で答え合わせしました。電力需要の外れは1.53%で過去の同じ月と同じ範囲、平均寿命の予測は男女とも予測区間に入りました。

  • 予測の事後評価
  • 予測区間のカバー率

ベイズ・統計の作法

F05
医療費の地域差は「県」と「市町村」のどちらで決まるか?

階層ベイズモデルで分けると、差の6割は県の違いでした。入院は県、外来は市町村で差がつきます。

  • 階層ベイズ(PyMC)
  • 分散の分解
F61
小さい町の「ランキング1位」は、なぜ毎回入れ替わるのか?

検診受診率の1位は4年とも、対象者500人未満の別の町でした。ファンネルプロットと経験ベイズで、小さい分母の「たまたま」を見分けました。

  • ファンネルプロット
  • 経験ベイズ
  • シミュレーション
F100
同じ問いを5つの手法で分析すると、答えはそろうのか?

「保育所と出生率」を5つの手法で推定しました。答えを分けたのは手法ではなく、「何と何を比べたか」でした。

  • 固定効果
  • マッチング
  • ダブル機械学習
  • 空間回帰

人口・リスク(保険数理とつながる分野)

F45
将来人口の推計は、自分で再現できるか?

コーホート要因法で公的な推計をつくり直し、2025年国勢調査で答え合わせしました。5年先の外れは、市区町村の平均で1.8%でした。

  • コーホート要因法
  • 予測の答え合わせ
F86
平均寿命はこの先どこまで延びるのか?

Lee–Carter モデルで予測すると、2070年は男88年・女95年でした。ただ、同じ方法で過去に予測していたら、10年先で約1年長めに外れていました。

  • Lee–Carter
  • 確率的な予測区間
  • 過去の予測の検証
F105
閉鎖を数年おきの調査でしか確かめられないと、生存曲線はどこまでずれるか?

152.9万法人の閉鎖日をわざと粗くすると、「見つけた日=閉鎖日」では曲線が大きくねじれました。区間のまま扱うと、曲線もハザード比もほぼ元に戻りました。

  • 区間打ち切り
  • Turnbull 推定
  • パラメトリック生存モデル

経済の仕組み・業務の最適化

F112
救急隊が全部出払う確率は、隊を1つ増やすとどれだけ下がるか?

公表値で待ち行列モデルを組むと、人口10万人・4隊では通報の1.4%が全隊出払いに当たり、5隊では0.27%でした。公表されていない時間の仮定で、答えが約4倍動くことも示しました。

  • 待ち行列(Erlang C)
  • シミュレーション
  • 感度分析
F113
物価指数の作り方で、インフレ率はどれだけ変わるか?

家計調査の126品目から8つの式で指数を作ると、ウエイトのある式どうしの差は19年で3ポイントでしたが、ウエイトのない式は最大12ポイント高く出ました。

  • ラスパイレス・パーシェ・フィッシャー
  • 連鎖指数
  • 代替バイアス
F38
観光客が1兆円使うと、日本全体の生産はいくら増えるのか?

産業連関表で計算すると2.1兆円でした。ただ、前提の置き方しだいで1.7〜2.8兆円まで変わりました。

  • 産業連関分析
  • 波及効果
  • 前提の感度分析

ほかの記事は GitHub のリポジトリの README に一覧があります。どの記事も、データの取得から図の作成までを、同じ手順で再現できる形で置いています。